ホームページ基礎知識講座「第5章 ファイルの転送」

ホームページ(Webサイト)をWWWサーバーに転送し、インターネット上に公開するための基礎知識を紹介
前回は文章の整形について学びました。だいぶHTMLの書き方にも慣れてきたこと思います。しかし前回までは自分のコンピュータ上で表示させて、テストしていました。今回はHTMLドキュメントをWWWサーバーに転送し、公開するための知識を学びます。今回はHTMLの書き方ではないのですが、WWWでHomepageを公開する上で最も重要な知識となりますので、しっかりと覚えて下さい。

■ ホームページ公開の手順

ここではまず、HTMLドキュメントを作成してそれを公開するまでの手順を示します。

  1. HTMLドキュメントの作成
  2. ftpソフトの設定
  3. HTMLドキュメントをサーバに転送
  4. サーバ側の設定(転送したドキュメントのパーミッションの設定)
  5. リンク確認などの校正

1番目の手順は今まで学んできたものです。今回は2番目・4番目の「ftpソフトの設定」、3番目の「HTMLドキュメントをサーバーに転送」の仕方から、そして5番目の「リンク確認などの校正」までの方法と、そこで必要とされる知識を紹介します。

■WWW公開に当たって必要な知識

HTMLドキュメントをWWW上で公開するためにはHTMLの書き方だけでなく、それを「WWWサーバー」に転送し、いくつかの設定をしなければなりません。それでは「WWWサーバー」とはどういうものなのでしょうか。

◆WWWサーバー

WWWサーバとは、ネットワークに接続されたマシン上で稼働し、Webブラウザが接続してきて要求を出してくるのを待ちかまえているプログラムのことです。WWWサーバはたいていの場合UNIXというOS(Operating System)上で動いています。


◆OS(Operating System)

OSとはOperating Systemの略で、コンピュータのハードウェア(ハードディスクやCD-ROMドライブなど)の管理をしたりアプリケーションソフト(ExcelやNetscapeやWordなど)の起動や制御を行うコンピュータの中核をなす基本ソフトウェアのことです。OSには様々な種類があり、有名なものでは以下のようなものがあります。

  • Windows NT
  • Windows 95 or 98
  • Windows 2000
  • Windows xp
  • Windows Vista
  • Mac OS
  • UNIX(の中にもたくさん種類があります)

◆UNIX

UNIXとはAT&Tという会社で開発され、拡張性に富み、好みに合わせて変更を加えやすいため、大学や研究機関などで広く普及しました。インターネットは、もともと研究のために始まったものなのでだいたいのところにおいてその研究にはUNIXが使われていて、今現在も大学や商用プロバイダのサーバにおいてはUNIXが使われています。UNIXというOSの特徴は大まかに言って以下のようなものです。

  • 個人一人だけで使うのではなく、複数の人が同時に使うことが出来る
  • ネットワークで接続されていることが前提とされている
  • GUI(Graphical User Interface)__マウスを用いて視覚的に操作する方法でない。
    つまりいろいろなコマンドを打ち込むことによって作業する

◆ftpソフトの設定

それでは、公開の手順を紹介します。まず最初にしなければいけないのは、公開用のディレクトリにファイルを転送してあげることです。 それでは、ftp(HTMLファイルやimageファイルを転送するためのソフト)をひらいて、みなさん各自のホストにログインしてください。 ftpソフトのインストール及び設定についてはFFFTPでの設定方法を参照してください。


1. ディレクトリを作る
  • では公開用のファイルを転送します。多くのサーバでは公開用ディレクトリの名前はpublic_htmlです。 これを、自分のホームディレクトリ(ログインしたときにいるディレクトリ)と言います。
2. パーミッションの設定をする
  • 次に、そのディレクトリに対して外部からのアクセスの許可を出さなければなりません。パーミッションの設定方法はftpソフトにより異なりますので、ftpソフトの説明を参照してください。
  • public_htmlのパーミッションは755に設定します。
  • ここで、この設定についての説明をしておきます。この755というのは、自分にはrwx(読み込み(read)、書き込み(write)、実行(execute))、グループとすべてのユーザには、r-x(読み込み、実行)の権限を与えたことになります。
  • その理由は、自分以外のユーザにはファイルの内容を見ることと、ディレクトリへの進入権(ディレクトリは実行ビット、x、を立てておかないと「cdコマンド」(change directory)で移動することは出来ません)を与えることによって、自分にだけ、内容の変更を許し、他人には情報の公開だけを許可するためです。少し、遠回りな表現をしましたが、よくわからない人はそういうものだと思っておいてください。

◆ドキュメントの転送
  1. FTPを起動、ログインする
    プロバイダで与えられたログインネームとパスワードを入力して下さい。先のftpソフトの設定で設定済みの場合は、直に入れるはずです。
  2. public_htmlに移動する。
    ログインに成功したら、先ほど作成した公開用のディレクトリpublic_htmlに移動します。
  3. ローカルのディレクトリをHTMLドキュメントが保存されているディレクトリ(フォルダ)に移動する
    上の手続きでは、転送先のサーバにおいてHTMLドキュメントを保存しておく公開用ディレクトリ(public_html)に移動しました。 今度は自分のローカルのコンピュータで、HTMLドキュメントが保存してあるディレクトリ(フォルダ)に移動します。 ローカルフォルダは保存してあるところによって違います。みなさんの環境に合わせてその部分は変えて下さい。
  4. ファイルを転送する
    いよいよHTMLドキュメントをサーバに転送します。ファイルの転送が完了したらFTPソフトを終了させます。
◆サーバ側の設定

ファイルを転送したら、そのファイルのパーミッションを設定します。先程と同じようにpublic_htmlに移動して下さい。

転送したHTMLドキュメントのファイルは、自分は読み込みと書き込み、その他の人は、読み込みのみの許可でいいので、パーミッションは644を与えれば良いです。

これで設定は、終了しました。実際には、存在するファイルすべてに、パーミッションの設定をしてやる必要があります。ディレクトリには755、ファイルには、644です。


◆リンク確認などの校正

ファイルの転送・サーバの設定が無事終了したら、ブラウザを使って表示確認をしてみましょう。ホームページのURLは一般的に以下のようになります。

http://サーバ名/~ユーザ名/ドキュメント名

URLの例
http://www.yahoo.co.jp/index.html

ブラウザを起動して、上の例のように自分のURLを記述して表示確認をしてみて下さい。表示されたら以下のようなことを確認して、訂正の必要があれば校正して下さい。校正した後の手順は今やったのとほとんど変わりません。FTPで転送するところから始めればよいのです。

  • HTMLの書式のチェック(タグの閉じ忘れ、不適切なタグの使用)
  • リンクの確認(ちゃんとリンクが貼られているか)
  • 見た目の確認(背景色やレイアウト)
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